香港デモ隊の間で人気爆発のアプリ「FireChat」!ネット回線が無くてもメッセージをやり取りできるその仕組みとは?
中国政府が決定した選挙制度変更に対する抗議のため、香港で学生を中心としたデモが起こりました。
学生を中心としたデモ隊数万人が道路を占拠し、現在もにらみ合いが続いています。
この香港のデモで、いま利用者が急増しているネットワークアプリがあります。
『FireChat』と呼ばれるこのアプリ、デモを率いる学生団体のリーダーが利用を勧めています。
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Open Garden Inc
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FireChat
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無料
※記事作成時のiOS版での情報を記載しています。
#OccupyCentral Activists use @Firechatapp to distribute updates about the protest because cellular network is out of function
-- Edwin Chu (@edwincheese) 2014, 9月 28
FireChatの開発元、Open Gardenによると、香港でのダウンロード数は28日午前から29日午前までの間で10万ダウンロードになったとのこと。
まさにリーダーの呼びかけがきっかけで広まったようですね。
このFireChat、なぜ広まったかというと「ネット回線を使わずに通信ができるから」なんです。
FireChatは、2つの端末の間で直接やりとりができるメッセージアプリ。
通信にはBluetoothを使い、距離は70m以内と短いのですが、利用者が一箇所に集まっていれば、端末間をリレーしてメッセージを届けることができる仕組みとなっています。
元々は野外フェスやスタジアムなど、人が集まる場所での利用が想定されていたようです。
今回の香港デモでは、FireChatの「ネット回線を使わない」ところが利点となっています。
ご存知のように、中国本土は情報統制が行われ、TwitterやFacebookが遮断されています。
日本ではお馴染みのLINEも使えません。
しかし、FireChatであれば、携帯電話の通信網が全て遮断されても、メッセージを送り合うことができるというわけです。
短い通信距離も、あのデモの人混みであれば問題無さそうですね。
意外な用途でライフラインとなった『FireChat』。
なお、今のところ、香港の携帯電話回線は利用者の集中による低速化はみられるものの、遮断までは至っていないそうです。
参考: WSJ、TechInAsia
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