【夏休み直前】昔はブリーフ1枚でやっていた?小学生の敵「ラジオ体操」について色々調べてみた【疲労回復】
梅雨も空けてすっかり真夏の気候になりましたね。いよいよ夏が本格的に始まりスーツ姿で出勤するサラリーマンには地獄ような日々が始まろうとしています。そんな大人たちとは対照的に、子供たちは迫り来る夏休みを楽しみにしているでしょう。1ヶ月以上も続く学校の夏休みなんて、大人になった今から考えるとまるで夢のような話ですが、僕らの夏休みの日常を邪魔するものがありました。それが「ラジオ体操」です。
子供の頃はみんな素直でしたから「夏休みは早起きしてラジオ体操にいくもの」として嫌々ながらも早起きしてましたが、今考えるとあれって何だったんですかね。何故か知らないけど普通の学校の日より早起きさせられるし、行けばとりあえずスタンプ押してもらえるけど、皆勤賞で通っても貰えるのは鉛筆やノートだけ。冷静に考えるとメリットが一つもない規則だった気がします。
そこで今回はあの理不尽に満ちた「ラジオ体操」について、色々調べてみました。かつて嫌々ラジオ体操に行ってた皆さんも昔を思い出しながら、読んでいただければ幸いです。
ラジオ体操ってなに?
そもそも僕らは誰の指示でラジオ体操をやらされてたのでしょうか。僕はこれまでてっきり通ってる小学校からの指示でやらされてたのかと思ってましたが、元々は違ったのです。
調べてみたところ、1925年にアメリカの保険会社が健康増進、衛生思想の啓蒙を図る目的で、広告放送としてラジオ体操番組を始めたものが起源となっているようです。その後日本の保険会社がアメリカの保険会社を視察した際にラジオ体操の企画を知り、日本に持ち帰ったことが日本のラジオ体操の始まりとのこと。
放送を開始するにあたって元軍人のアナウンサーを採用したらしいのですが、放送初回からブリーフパンツ1枚でマイク前で体操していたという伝説が残っています。まあラジオだし問題なかったのかと思いますが、放送開始直後に「皇族の方もラジオを熱心に聞いている」という情報が彼の耳に入り、すぐさま礼服と蝶ネクタイ姿で体操をすることにしたらしいです。彼がなぜ「その中間くらいの動きやすい服装でやる」という選択肢を取らなかったかは不明ですが、かなり特殊な格好でやってたんですね。
ラジオ体操会
さて、上記のように日本でもラジオ体操の放送が始まったわけですが、僕たちにとってのラジオ体操とはラジオ番組ではなくて、夏休みにやらされる「ラジオ体操会」ですよね。僕らにとって馴染みのあるラジオ体操会は1930年に東京神田のある警察署員が「子供達が夏休みを楽しく過ごせる様に」と近くの公園で「早起きラジオ体操会」を始めたことが起源とされてるらしいです。なんと、一人の警察官によって始められた風習だったんですね。なるほど。
余計なことすんじゃねえよ!!!
「子供達が夏休みを楽しく過ごせる様に」とかどの口が言うんですかね。どれだけ多くの子供達が憂鬱な気分にさせられたか。当時もしツイッターがあれば彼のアカウントは完全に炎上していたでしょう。ちなみに、その公園にはラジオ体操会の記念碑が立てられているとのことですが、現地の小学生からすげえイタズラとかされてるんじゃないかと思います。
とにかく僕たちを苦しめた「ラジオ体操」は一人の警察官の安易な思いつきで始まったようです。
幻のラジオ体操第三
これは一部では有名な話なのですが、僕たちがよく知るラジオ体操第一、第二の他に、かつて1年間だけ放送されたことがある「ラジオ体操第三運動」というものがあったそうです。その経緯を簡単に紹介します。
初代ラジオ体操第一が作られた11年後の1939年に、当時戦争中だったため国民の気合いが入るような太鼓の音の第三運動が作られる
↓
終戦後、日本を占領していたGHQが戦争後も国民がラジオ体操をしている姿を見て「軍国主義だ!」と誤解をして禁止を命じる
↓
国がラジオ体操は軍国主義ではないことをアピールするため、第一から第三の全ての曲と振り付けを西洋風に変更
↓
それが国民の大不満を生み、結局3曲とも再度作り直すことに。そのタイミングで第三運動だけリニューアルすることなく、忘れ去られる
という経緯らしいです。
まあその時代背景や理由はともかくとして、第三運動まであったらさらにラジオ体操会は長時間になってたと思うので、結果的に全国の小学生は救われたのかもしれません。
ラジオ体操の効果
さて、散々多くの小学生から忌み嫌われてきたラジオ体操ですが、一つ大事な疑問があります。それは「ラジオ体操に意味はあるのか?」ということです。そもそも人間の体に対してあまり影響がないのであれば、いよいよただの無駄な早起きになってしまうので、これは是非とも調査する必要があります。ということで早速調べてみました。
・「ラジオ体操第1」の3分十数秒の中に、13種類の動きが入っている
・3分十数秒で、400種類以上ある全身の筋肉をまんべんなく動かしている
・有酸素運動、筋トレ、柔軟の3つの要素を兼ね、筋肉や関節を効果的に動かせる
・カロリー消費は、速いペースのウォーキングに匹敵するためダイエットになる
・後半で再び負荷が軽めの運動になるので、疲れが残らない
・体熱の産生や姿勢の保持などに重要な役割をする、"骨格筋"の筋力をUPさせる
・風邪がひきにくくなる
・血流が良くなる
ラジオ体操すげえ。
これでも全部じゃないのですが、ラジオ体操の効果を調べれば調べるほどすげえ効率のよい運動ということが分かります。これは確かに小学生もやっておいた方が良いかもしれません。さっきの警察官にも少し言い過ぎました。すいません。
てか考えたらラジオ体操って小学生より僕らみたいな今後どんどんおっさん化していく大人にこそ必要なものかもしれないですね。短時間の運動で効率よく健康状態を保てそうな気がします。いやー、ラジオ体操を完全に舐めてました。
さて、当初「ラジオ体操」をdisりまくろうと思って書き始めたこの記事ですが、最終的にその効果の素晴らしさを見せつけられ、むしろ明日から始めようかと思うくらいのカウンターを受けてしまいました。日頃の疲れやストレスが溜まっている方々は是非とも一度、ラジオ体操を試してみて下さい。こちらのアプリも合わせて活用すると、より疲労回復が出来るかもしれません。
※記事作成時のiOS版での情報を記載しています。
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イノ
1985年生まれ。元放送作家志望で今はアイデアマンズという会社でアイデアマンとして働いています。ネットとお酒と映画と本が大好きです。「面白いことを考えて飯を食う」が人生の目標。ランチや情報交換のお誘いなどお気軽に!